デザイン画集
私のようなひよっ子は、私のチームでは。
【Pt900 ダイヤ ペンダント】デザイン画
わたしの描いたデザインを、
ジュエリーとして形にしていく工房の職人たちは、
じつに精度の高い仕事をしてくれるので助かっています。
ジュエリーデザインの世界では、
0.5mmの誤差で出来上がりの印象が大きく異なるため、
職人たちには制作図面の寸法に細心の注意を払い、
忠実に仕立てる能力が求められます。
修正ができる段階であれば良いのですが、
制作ジュエリーが完成に近づくほど
【一発勝負】的な手さばきが必要とされます。
さて、
ジュエリー制作の最終工程である、
【石を留める】加工を担う職人たちは、
神経を極限まで研ぎ澄まして、工具を振り下ろすことになります。
もし失敗すると最初の工程から作り直しというケースもあり、
そこまで仕立ててきた各部門の職人たちから、
大ブーイングの雨あられ・・・(汗)
ここからお察し頂けると思いますが、
石留め職人は神経が太くなきゃ務まりません。
つまり私のような気弱なヒヨっ子では、
とてもじゃないけど私の職人チームでは務まらないわけです。
・・・はい。
防御本能が生み出すモノ。
【K18wg パール ネックレス】デザイン画
南洋の温かい海に生息する貝が、
このふっくら、モッチモチのパールを生みだします。
ある日、
突然に体内へ侵入してきた異物に対し、
貝は自身を守ろうとする本能を働かせます。
即座に貝はその異物を自身の細胞で包み込み、
【異物である存在】を【自分自身】に変えようとします・・・
貝の持つ、この防御本能こそが、
あの美しいパールが生まれる切っ掛けであります。
これって、
私たちにも心当たりがありますね。
ある日、
突然に平穏な日々に侵入してきた人物に対し、
私たちは自身を守ろうとする本能を働かせます。
即座に私たちはその人物を自身の経験で包み込み、
【別人である考え】を【自分色】に染めようとします・・・
さて、
私たちの持つ、この防御本能は、
真珠貝のように美しい宝石を生みだすでしょうか?
無理そうですね。
生まれ変わったら、私は貝になりたい・・・ナンテネ。
こりゃまるで、人生のようだと。
【K18 スイング イヤリング】デザイン画
デザイン画で描くのは簡単だけれども、
実際に制作するとなれば一筋縄ではいかない
ご依頼をいただくことがございます。
ご覧のデザイン画もそのひとつで、
お顔の動きに合わせてチェーン部分が自由にスイングする計画でした。
ホント、描くのは簡単でした
・・・が、実物をつくるのには苦難の道のりが待っていたのです。
作業が難航しては試行錯誤の日々、
ひとつの波を超えると、
その向こうに大波が見える日々。
んー、こりゃまるで自分の人生のようだと・・・
アナタなら、どんな名前をつけますか。
【pt900 アレキサンドライト リング】デザイン画
宝石の名前にも様々ございますが、
その中でも【アレキサンドライト】とは、
・・・なんてエラっそうな名前でしょう。
もしあなたが新種の宝石を見つけたとして、
その命名権があるとしたら、どんな名前をつけますか?
世界中の人が憧れる、それはそれは美しい宝石に、
どんな名前をつけるのでしょう。
自分の名前をアレンジしたものにしますか?
それとも、その宝石の見た目の様子を名前にしますか?
もしくはもっとユニークな発想をお持ちですか?
【ダイヤモンド】と言われれば、
脳裏に浮かぶのは輝くあの宝石ですし、
【ルビー】と言われれば、
真っ赤なあの宝石しか思い浮かびません。
あなたがこれからつける宝石名も、
インパクトのある美しい名前にしてください。
命名の権利があるとはいえ、
【エキセントリック トルネード2号】
みたいのは却下されると思います。
いつか、夢が叶うかなぁ。
【K18 カメオ ブローチ】デザイン画
イタリアはナポリの南部、
地中海沿岸に位置する、気候も人々も温暖な街トーレ・デル・グレコ。
この街で私が楽しむなら・・・
南イタリアのワインとナポリピッツァとシェルカメオ!
天気の良い午後には海岸線を散歩するのもよし、
ダウンタウンに繰り出して、地元産の上質オリーブオイルをGETするのもよし。
それはそれは夢のような毎日です。
「この依頼が仕上がったら、10日くらい休暇でもとろうかな」
と計画したのが、たしか10年くらい前。
それ以来、
「さぁ!今度こそ休暇を!」と思うたびに仕事が山のように舞い込み、
来る日も来る日も南イタリアを夢見ています。
いつか叶うかなぁ。
悩み多き人生をおくっております。
【K18WG オパール リング】デザイン画
サイズ#12の指のお客様が、
大きなおおきなオパールを持参したとして、
「リングに仕立てたい」
と言われたら・・・
落としてふたつに割れてしまったトルマリンを持参したお客様に、
「ピタリとつけた状態で器に入れて、リングに仕立てたい」
と言われたら・・・
耳の下7cmの長さに、
ダイヤが揺れるピアスを持参したお客様に、
「常にダイヤが正面を向いている仕立てにしたい」
と言われたら・・・
ご依頼主の要望を実現させるために、
悩み考えるのが私の仕事といえるかもしれません。
私の力不足で、
実現できず期待にこたえられなかった要望もありました。
もしかすると私以外のジュエラーが実現させたかもしれません。
もし叶うなら、実現したジュエリーを見てみたいし、
実現させたジュエラーに話を聞いてみたいです。
さて現在も、
いくつかの案件で悩み考えております。
ですから店頭で私が「ボ~・・・」っとしてても、
どうか怒らないでください。
決して、眠たいわけではないと思います。
・・・たぶん。
以上、現場の声でした。
【Pt900 エメラルド リング】デザイン画
これはデザイン相談中のメモですね。
小粒のエメラルドを持参された依頼主の要望を、
次々に紙面に落とし込む段階です。
みていると現場の声が聞こえてきそうでしょ?
「エメラルドは低くセットしたいのですね?
ですけど低すぎるのもアレですから、
1mmくらい飛び出してセットしてはいかがでしょう?」
「メレダイヤは・・・30ピースもあるんですか!
ではリングの上の方にウワァーって感じで密集させて・・・」
「幅はどうしましょう?4mmくらいではどうですか?」
「どの指につけましょうか?最近は人差し指に合わせる方も増えてますよ」
「えっ?ペットの写真?」
「おー、かわいいワンちゃんですね!トリミングしたばっかりですか?何歳ですの?」
「へー!もうそんなお歳なんですか!毛並みがツヤツヤじゃないですか!」
「ふーん、特別なエサが秘訣なんですね」
・・・
・・・以上、
現場の声でした(^_^;)
自分の中の小さな声に、耳をすませば。
【K18 ヒスイ ペンダント】デザイン画
中央に穴のあいたヒスイを持参されたお客様に、
「なにか品の良いモノつくってよ!」と依頼され、
なるべくあっさりしたデザインで仕立てられないものかと思案する。
わたしにはオフタイムというものが無いので、
朝も夜も、入浴中も就寝中(笑)も、
来る日も来る日も思案する。
脳裏にひらめいたアイデアは、記憶が鮮明なうちに描き記す為、
手の届くところにあるペンとメモに素早く手を伸ばす日々・・・。
デザインは思いついたものの、
作り方がひらめかない時もある。
作り方のめどはたったものの、
作業手順が計画どうりいかず頓挫する時もある。
そのたびに思案し、突如としてひらめくアイデアに備えます。
私はテレビを観ません。
自分の中から出てくる答えが聞こえなくなる気がするからです。
同様の理由で新聞も読まないので、
外界からの情報に対して赤子のようにウブです。
「それじゃおまえ、引きこもりじゃないか!」
と知人に言われる事もありますが、
確かに、思案してる時期の私は、
かなり内向的でキモい野郎かもしれません(^_^;)
アッタマいいよねぇ。
【K18wg サファイア リング】デザイン画
9月の誕生石として愛されているブルーサファイアですが、
個体によって色合いに大きな違いがあります。
淡く透明に近いブルーを発色した結晶もあれば、
ほぼ真っ黒と言っていいほど深いブルーを発色した結晶もございます。
さて、
サファイアもその他の宝石と同様で、
皆が欲しがる結晶が高価格になるのが市場原理というもの。
ならば上記の淡いサファイアと濃いサファイアとでは、
どちらの結晶が高価格になるでしょう?
あなたならどちらのサファイアを選びますか?
一概には言えませんけども、
日本では濃いサファイアの方が高価格になる傾向があります。
日本の女性にとってサファイアは濃紺の発色がイイ!とされているようです。
両者を選ばせると多くの日本女性は、濃いサファイアを選びます。
ところが同じアジアの女性でも、
日本以外の女性たちは淡い発色のサファイアを選ぶ傾向があるようです。
ここで注目すべきは、
サファイアを扱うスリランカ人やインド人が、
我々バイヤーに提示する価格は、取引するエリアによって異なるということです。
日本でサファイアを取引する場合、
濃い目のサファイアが高価格に設定されており、
その他のアジア圏でサファイアを取引する場合、
淡い目のサファイアが高価格に設定されています。
アジア圏で売れ残った濃い目のサファイアは日本市場でさばき、
日本で売れ残った淡い目のサファイアはアジア市場でさばく・・・。
決して安値にせず、高値でさばく。
賢いなぁ・・・
人が多い方に向かわなくてイイので。
【Pt900 ダイヤ ペンダント】デザイン画
ご覧のデザイン画のように
タテに長細いデザインを好まれる方と、
短いプチペンダントを好まれる方がおいでです。
私はこれまでデザインの現場で数々の依頼を承っておりますが、
この好みは、ご依頼主の身長や体格とは関わっていないように思います。
「自分は背が高く体格も大きいからプチペンダントは似合わない」、
「わたしは小柄だから大振りなデザインは似合わない」などなど、
ご自身のオシャレをネガティブな方向に制限してしまうのは、
楽しくないでしょう?
「普通」である必要なんてありません。
人数が多い方に向かって歩む必要なんてありません。
あなたがカワイイって思うデザインを
カワユく身につけてください(^.^)/