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第8球目

 

ここは『やまやくらぶ』秘密の部屋。
更新しても気づかれないので、誰にも知られるはずのないコーナー。
迷い込んだ方も、ココをクリックすればすぐに出ることができます。

 

そして、くれぐれもこのコーナーのことは内密に・・・。

 

このまま読み進める方は、覚悟してください。
このコーナーでは、みなさんに楽しんでいただける自信がございません。
それでは第8回、はじまりはじまり。

 

 

本日のお題はこちら。

臆病で小さな心を助けて

 

内藤です。
公共の交通機関を利用中に、小学生が席を譲ってくれました。
そのお気持ちをありがたく頂戴した私は、
座りながら自らの小学生時代に思いをめぐらせました。

 

今となっては、しかるべきシチュエーションでは、
必ず席をお譲りするように心がけておりますが、
小学生のころは・・・不器用だったなぁ・・・と。

 

まことに僭越ながら、自己評価しますと、
内藤は、かなり素直で真面目な小学生だったと自負しております。
ですので『××しなさい』と言われれば、
どんなことも律儀に従っていた・・・ような記憶がございます。

 

そんな私にも、いくつか苦手なことがあり、
そのひとつが『バスで席を譲りましょう・・・』というものでした。

 

席を譲ることがどうしても苦手だった内藤少年は、
挙句の果てに、席が空いていても座ることができない男の子でした。
後に『空席恐怖症候群』と名付けました。勝手に。

 

症状の発端は、ある日あるバスでの出来事・・・

 

スポーツクラブへ通っていた私は、
学校で6時間目の授業を終えると、自宅へ全力疾走。
ランドセルを放り投げると、今度はバス停まで全力疾走する毎日でした。
しかも週6回。

 

とある日のバス車内。
おばさんが乗車してきたので、席を立って『どうぞ』と声をかけたら、
『いえいえ結構ですよ』と断られてしまったのです。

 

内藤少年は、ポツンと空いた『元自分の席』を見つめながら・・・
戸惑い、動揺し、決まりのわるい自分の行動を反省し、自戒し、
そしてその小さな心は傷ついたのでした。

 

もしも、『席を譲られたら、断ってはいけない法』
みたいな法律とか習慣があったら、
今よりももっと、みんなが席を譲りあったりして、
バスの中がイイ雰囲気になるのに。
・・・などと思っていました。

 

時が経ち、内藤も小学生に席を譲られる立場になりました。
小さな心が、勇気を振り絞って、おじさんの私に声をかけてきます。

 

『どうもありがとう』
私は必ず座ります。たとえ次のバス停で降りるとしても。

 

『どうぞ』ってプレゼントを出されたら、
『ありがとう』って受け取らないと、
そのプレゼントはどこへいけばいいのでしょう。

 

『席を譲られたら、断ってはいけない法』
・・・いいですね。次期政権に期待しましょう。

 

つづく。
何かが見えるまで。内藤。

 やまやくらぶ秘密の部屋
【ほぼ内藤わたり】-第8球目-

 

 

 

 

 

 

第9球目

 

ここは『やまやくらぶ』秘密の部屋。
更新しても気づかれないので、誰にも知られるはずのないコーナー。
迷い込んだ方も、ココをクリックすればすぐに出ることができます。

 

そして、くれぐれもこのコーナーのことは内密に・・・。

 

このまま読み進める方は、覚悟してください。
このコーナーでは、みなさんに楽しんでいただける自信がございません。
それでは第9回、はじまりはじまり。

 

 

本日のお題はこちら。

虚構と現実のはざまにて

 

内藤です。
自治会の主催する夏祭りに参加しました。

 

私の担当は『わたあめ体験』と『ジュース』『ポップコーン』、
どれでも1個100円で大盛況でした。

 

体験型のわたあめ作りは、ちびっこの心をワシヅカミしたようで、
日が沈むまで大行列。
ふんわりと美味しそうに作れる子と、奇怪な固形物のようになってしまう子がいて、
その出来栄えに一喜一憂しているのを見ては、楽しんでおりました。

 

わたしは何をするわけでもなく、
必死にわたあめ作りに取り組んでいる子供たちの横から、
算数や社会など学校の問題を出したり、
好きな子の名前を聞いたりと・・・応援に精を出していました。

 

そして、その出来事は不意に起こったのでした。

 

その女の子は、1回100円の大行列に並ぶものの、
自分の番になると無言で列を離脱し、また後ろの方に並びなおすのです。
わたしがそれに気付き意識して観察すると、
あと2人目くらいのところで、いつも列を離れてしまう。

 

あと2人目くらいのところとは、100円を徴収する場所でした。
どうしても気になったので、当日手伝ってもらっていた女性スタッフにお願いし、
その女の子に『どうしたの?』と話しかけてもらいました。

 

『・・・お金ないの』と応えたそうです。
女性スタッフはそれ以上は何も聞けず、自分の持ち場に戻ってきました。
う~ん・・・皆さんならどうします?

 

晴れた休日の子どもたちの憩いの広場で、10歳にも満たない子供たちの世界に、
リアリズムたっぷりの『社会そのもの』を垣間見て、
のちに記録的猛暑と言われた炎天下において、
うなじから背筋を流れる汗に冷気を感じたのを良く覚えています。

 

わたあめ体験は、子供たちにとって『試練』を意味しています。
列をつくる子ども達は、先頭の子が巻き上げた『いわゆる作品』を横目でみては、
心からとめどなく湧き出てくる、自信と緊張が混在した動揺を、
決して友達に悟られまいとする。


そしてその反動ともいえるのでしょう、大行列は笑い声と歓喜に満ち、
一見には活況を呈してみえるものです。

 

大人の女性に話しかけられたのを、注意されたものと勘違いしたのか、
その女の子は列から離れ、
そのシュールで虚構の『大はしゃぎ』を遠巻きに眺めていました。

 

スタッフに持ち場を代わってもらい、
できたてのポップコーンを売り場から掻っ払った私は、
熟考せず衝動的にその女の子に手渡しました。

 

後になって冷静に考えてみれば、
日焼けしたおじさんが、ひとりでたたずむ小さな女の子に、
お店から離れた場所でポップコーンを渡している構図は、
どうみてもあやしい・・・。

 

その女の子は、私が『わたあめのおじちゃん』だと判っていたので、
プレゼントは受け取りましたが、戸惑った様子でした。
『それはプレゼントだよ。食べてね。』と伝えたら、『ありがとう!』ですって。

 

とてもうれしそうに走り去る姿に、妙な達成感をおぼえ、
『真夏のおじちゃん』は自分の持ち場に戻りました。
それは心に残るとても美しい笑顔でした。
弥馬屋でも
『ありがとうございました』はあんな笑顔とセットでなくてはいけないな・・・。

 

大行列は減ることも増えることもなく、その肢体をほどよくうねらせる。
それはリピーターの子ども達の無意識によって創り出される、集団アート。

 

『順列』というルールに縛られながらも、
その他は好きにして良いと自由を約束され、
その未来には『試練』と『わたあめの報酬』がまっている。

 

この『ルールの上に成り立つ、自由と、未来への安心感』は、
やはり現実の社会とは相反する『虚構の大はしゃぎ』であり、
『お金がない』とたたずんでいた女の子は、民衆を現実に引き戻すべく、
ふくれ上がったバブルに一石を投じる存在であったのかもしれない。

 

だが、そこに住む民衆は、
女の子の存在に気づいていながらも、バブルの世界に依存し、
女の子の存在を視界から排除していたに他ならない。

 

鈍い音を奏でて連続運転するわたあめ機で、
『いわゆる作品』に必死に取り組む小学生の脇に立ち、
次々にうかぶ妄想に拘束されて、
虚空の彼方をみつめる私を現実に引き戻したのも、その女の子でした。

 

虚空を見つめていた私の目の焦点が、
じわじわと合っていくと、ぼんやりしたシルエットは、
私に向ってたたずむ少し恥ずかしそうな女の子であった。

 

『どうしたの?』と訊くと、
『これしかないの』と言って、50円玉を私の手にのせた・・・

 

つづく。
何かが見えるまで。内藤。

 やまやくらぶ秘密の部屋
【ほぼ内藤わたり】-第9球目-

 

 

 

 

 

 

第10球目

 

ここは『やまやくらぶ』秘密の部屋。
更新しても気づかれないので、誰にも知られるはずのないコーナー。
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そして、くれぐれもこのコーナーのことは内密に・・・。

 

このまま読み進める方は、覚悟してください。
このコーナーでは、みなさんに楽しんでいただける自信がございません。
それでは第10回、はじまりはじまり。

 

 

本日のお題はこちら。

頭の中で足踏みしてみる。

 

内藤です。


先日、お客さまと『夏休み子供科学電話相談』(NHK第1)について、
おおいに盛り上がりました。


子どもたちが持つ疑問というものは、誠に痛烈、痛快であります。
彼らの無垢な視線から不意に放たれるひと言は、あるときは話題の核心に迫り、
またあるときには大人の思考を別世界に吹き飛ばすエネルギーを秘めています。


子どもたちの質問は、答えられないことばかりです。
息子が小学1年生のある日、『火ってなぁに?』と聞いてきました。


*****以下私の頭の中*****


・・・ひ?
火は『物体』ではないし・・・いわば現象か?
物を燃やすことで発生する現象が火だろうか・・・?


ん?そもそも現象ってなんだ?


物が燃えるときに出る『熱と光』のうち、
『熱』は目に見えないので、私は『光』を見ていることになる。


火は、『オレンジに発光する物体』が生き物のようにウネウネと動いているわけではなく、
『オレンジ色をした光』が揺れているだけ・・・たぶん。
あのメラメラとその有り様をくねらせる姿は『物体』ではなくて、言うなれば『オレンジ色』か・・・


火とは単に『オレンジ色になった空気』のこと?
私が見ているあのオレンジは『火という物』ではなく『火という色』・・・なのか?


*****以上私の頭の中*****


さて、私はこの結果をどうやって子どもに伝えたらよいのでしょう?
実はこちらの方が難題であったりします。


子どもたちの質問は、答えられないことばかりです。
NHKに電話してきいてみようか・・・子どもの声で。


つづく。
何かが見えるまで。内藤。

 やまやくらぶ秘密の部屋
【ほぼ内藤わたり】-第10球目-

 

 

 

 

 

 

第11球目

 

ここは『やまやくらぶ』秘密の部屋。
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そして、くれぐれもこのコーナーのことは内密に・・・。

 

このまま読み進める方は、覚悟してください。
このコーナーでは、みなさんに楽しんでいただける自信がございません。
それでは第11回、はじまりはじまり。

 

 

本日のお題はこちら。

わたしの知らない世界~。

 

こんにちは、いつも元気な広報のjulieです。
自分で言うかっ!と怒られてしまいそうですが・・・

 

さて、
今日はわたしに、なくてはならない宝物のお話を。

 

それはあるマッサージの棒。
見た目はボールペンのような形をしています。

 

使い方は簡単。その棒で全身のツボをおします。

 

棒の両端には、それぞれ3500ガウスと4000ガウスの磁石がついていて、
その部分でツボをおすことで、血流をうながすというわけ。

 

美容と健康の為にとても大切な血流。
頭のてっぺんから足の先まで、
滞っていそうなところを流していくのが私の毎日の日課になってます。

 

この棒、発案したのはただものじゃぁありません。
元々外科医のお医者さまであった福田氏という方なのですが、

 

福田氏がたくさんの患者さんを診てオペをしていくなかで、
現代医学に疑問と限界を感じ、研究に研究を重ね、
たどりついたのが『自律神経免疫療法』という治療法。

 

その治療を行う為に、この棒が生まれました。

 

氏によれば、ほとんどの病は、当人の自律神経の乱れからおこるそうです。
自律神経には交感神経と副交感神経があり、両者が常にバランスの良い状態だと
免疫も高く、病気になりにくいと聞きました。

 

その自律神経のバランスを効率よく整えるマッサージがあり、
この棒はそれに使用するのです。

 

氏は今まで、ガン患者さんなどさまざまな病をかかえているかたを
この自律神経免疫療法で治してこられた方。

 

私もこの機会にと、新潟へ赴き、福田先生の講習を受けてきました。
(しかも日帰りで・・・)

 

その講習に来ていた方の中には、医者から余命を告げられたにもかかわらず、
自律神経免疫療法でその余命期間はとっくに通り過ぎ、
畑仕事ができるまで回復した方や、重度のアトピー性皮膚炎を治された方や・・・

 

もう、すごい世界をみてきました。

 

薬を使わず、メスもふるわず、単純構造な磁気の棒だけで、
人体が本来持っている免疫を高め、病気と戦える身体にしていく療法。

 

美容と健康なんていう軽い気持ちから足を踏み入れた私などとは
全く違う捉えかたをした患者さん達の、生きるか死ぬかの真剣な取り組みを見てまいりました。

 

自律神経免疫療法に興味をもってから2年。私のナゾはふかまるばかり・・・

 

–julie–

 やまやくらぶ秘密の部屋
【ほぼ内藤わたり】-第11球目-

 

 

 

 

 

 

第12球目

 

ここは『やまやくらぶ』秘密の部屋。
更新しても気づかれないので、誰にも知られるはずのないコーナー。
迷い込んだ方も、ココをクリックすればすぐに出ることができます。

 

そして、くれぐれもこのコーナーのことは内密に・・・。

 

このまま読み進める方は、覚悟してください。
このコーナーでは、みなさんに楽しんでいただける自信がございません。
それでは第12回、はじまりはじまり。

 

 

本日のお題はこちら。

あなたという人が見えてきました・・・。】 

 

内藤です。

 

弥馬屋の店頭にて、月に1度発行される【やまやくらぶ】というかわら版。
この編集スタッフから、強い要望がございました。
その要望とは、『1話完結で、ショートエッセイ風のシリーズ物』を書いてくれという無理難題。

 

『6つの物語』というタイトルで数カ月間、連載することとなりました。
全6話の内容はすべて実話が描かれた、
1話完結で、ショートエッセイ風のシリーズ物です。

 

これまでかわら版には多くのコラムを記しましたが、
この企画ほど反響が多く寄せられたことは今までございませんでした。

 

普段、駅のコンコースなどを歩いていますと、
すれ違う女性が身につけているジュエリーにどうしても目がいってしまう私。
そんな時、すれ違いざまの一瞬ではありますが、ジュエリーたちは、
ずいぶんと多くの事柄を語ってくれるのです。

 

すれちがう一瞬だけだというのに意外に多くのことを感じること、
きっと皆さまにも経験があると思います。

 

リングをどの指につけていたとか、右耳のピアスだけ模造パールだったとか・・・
そしてすれ違った他人様のことを、いろいろとプロファイリングしてしまいませんか?
これはホントに楽しいですね!まだの方はやってみてください、ぜひ!

 

『6つの物語』につけられた副題が、
~ジュエリーが西から来て東へ行くとき、ものおもふ~
というのは、そんないきさつから付けられたのです。

 

われわれジュエラーが日常使用する、ルーペという拡大鏡でジュエリーを覗くことができれば、さらに多くのことがわかります。
持ち主の生活習慣はジュエリーにしっかりと刻まれていますので。

 

もしかしたら私、ジュエリーにつけられた小傷、歪みを見ることによって、
あなたの未来が見えるようになるかも・・・。

 

つづく。
何かが見えるまで。内藤。

 やまやくらぶ秘密の部屋
【ほぼ内藤わたり】-第12球目-

 

 

 

 

 

 

第13球目

 

ここは『やまやくらぶ』秘密の部屋。
更新しても気づかれないので、誰にも知られるはずのないコーナー。
迷い込んだ方も、ココをクリックすればすぐに出ることができます。

 

そして、くれぐれもこのコーナーのことは内密に・・・。

 

このまま読み進める方は、覚悟してください。
このコーナーでは、みなさんに楽しんでいただける自信がございません。
それでは第13回、はじまりはじまり。

 

 

本日のお題はこちら。

摩天楼…眩しくて涙がとまらない(プロローグ)】 

 

内藤です。

 

さて本日は、ニューヨークに滞在していた頃の話を。
すでに10年以上前にまでさかのぼることとなりますが、
ある年の6月にタイミングを見計らって、ニューヨークへ飛びました。

 

目標も、目的もなく勢いで飛び立ってしまったわけですが、
あちらへ着いてから、重大な欠陥に気づき、ずいぶんと苦労しました。
それは英語圏に行くたびに、必ず陥るわけでして・・・。

 

ほとんど英語を使わずに、ぬくぬくと村社会で過ごしていた自分が、英語圏に到着するたびに嫌いになるわけです。

 

滞在したのは、Queensというニューヨーク郊外の住宅地。
中心地のマンハッタン島から、路面電車で40~50分程度かかるエリアでした。
そこに在住しているある家庭の、空き部屋と化した子供部屋を、
しばらく貸りることになったのですが、右も左もわからない地でまさに右往左往・・・。

 

日本の住居とは違い、道路から大きくセットバックした家屋、
家屋の前のグリーンの芝生と、道路との間には、日本の住居のような垣根や壁は無く、
ポツンと寂しそうに立っているポストが、道路と住居との名目上の境界線というわけ。

 

家の側面の、隣家との境界は、背の高い垣根で区切っているのですが、
道路に面した向きは、おとなり様の芝生とつながってしまっていることすらあります。

 

イメージが伝わるといいのですが・・・
映画などで良く見る、きわめて典型的な住宅街そのものでした。

 

そしてそんな住居がひたすら並んでおります。
隣の家も、そのまた隣も、はるか先の通りの端まで。
それどころか、1本向こうのストリートも、そのまた向こうのストリートも、
非常に似た街並みが繰り返しています。

 

例えば曲がり角をひとつ間違えてしまうと、気が付くまでに延々と進んでしまうので、
ボーっとしていると・・・遭難してしまいます。
はい、実際に何度か経験しました。
昼間ならともかく夕方ごろ遭難すると、さすがに自信が薄れてきて必死になったものです。
あのスリリングな体験は、いつまでも忘れることができません・・・家に帰るだけなのに。

 

さて、ともかく住まいだけは確保できていましたので、
つぎは『食べる』ということを安定させなければいけません。
通りの向こうにスーパーみたいなものがあるぞ・・・『ふぁ・ファーマシー』ってなんだ?

 

憧れの摩天楼を闊歩するなんて、まだまだ想像もできません。夢のまた夢。
それどころか、はたして私はこの地から生きて帰れるのでしょうか・・・。

 

次回につづく。
何かが見えるまで。内藤。

 やまやくらぶ秘密の部屋
【ほぼ内藤わたり】-第13球目-

 

 

 

 

 

 

第14球目

 

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それでは第14回、はじまりはじまり。

 

 

本日のお題はこちら。

摩天楼…眩しくて涙がとまらない(エピローグ)】 

 

47stにある仕入れ先から、フォーシーズンズ・ニューヨークホテルのある57stまで、10ブロック。その程度の距離なら、歩いても12,3分で着く。
信号待ちを加味しても、15分以内か・・・。

 

とはいうものの、ここマンハッタンで信号待ちをするニューヨーカーは稀だ。
観光できた日本人ですら、2日目には赤信号など気にしなくなる。

 

大股で颯爽とマンハッタンを闊歩すること。
それこそがニューヨークツアーなのかもしれない。

 

昼間のマンハッタンでノロマなのは、バスとタクシー。
一方通行だらけのこの島で、ひとたびタクシーに乗ったなら、
10ブロック進むのにグルグルと遠回りしなければならない。しかも渋滞・・・。
言うまでもなく、バスは問題外。

 

それに比べ、地下鉄はかなり便利。縦横無尽に張り巡らされたマンハッタン島の地下鉄網は
色や番号で区別され、とてもわかりやすい。
ここに3日も滞在すれば、街中のいたるところにある穴(地下鉄入口)が目につくようになる。

 

さて、知人との待ち合わせ場所である、57stまでの10ブロック行脚の途中で、
中年の日本人女性に声をかけられた。
ガイドツアーの集合場所である、ヒルトンホテルの場所が分からないとのこと。
場所はすぐに案内できた。なぜならそこはヒルトンの目の前であったから。

 

夫人と一緒にロビーに入ると、問題はすぐに解決した。
その方法は簡単、ツアーの案内人はたいていA4サイズの名簿を持って、ロビーをウロウロしているものだ。
シャツに名札をつけ、腕時計を見ながらそわそわしていた男に声をかけ、夫人を無事に引き渡した。
夫人は去りぎわに、私に『サンキュー』と言ったのが印象的だった。

 

ところで、ダウンタウンのDeliで安っぽい紙のカップに、
なみなみと注がれるコーヒーは、飲み干すのに時間を要する。
75セントの、鬼のように熱いコーヒーは、購入してすぐには熱すぎて口も付けられない。
こぼすと手を火傷しそうなほどで、歩きながら飲むなどもってのほか、まずはその場で減らして、冷ます。

 

見知らぬ地で、一人で困り果てていた夫人の、安堵感に包まれた背中が、
すこし前の自分とリンクし、苦笑いがうかんできた。

 

手に持っていた、Deli仕立ての安コーヒーをようやく飲み干すと、
ヒルトンホテルのロビーにある、まるでオブジェのようなごみ箱に捨て、先を急いだ。

 

ニューヨークへ来てから1か月、いくつかの美術館と、数十にも及ぶギャラリーで学び、
ダイヤモンドをはじめ、ピアス、ブレスレッド、ブローチを十分に買い付け、
通いつめた古本屋では、洋書を大量に仕入れた。

 

あの日、単身この地へやって来て、必死にもがきながら沢山のことを感じ、
そして原寸大のちいさな、無力の自分と格闘した。
少し時をさかのぼって、これまでを振り返ってみようか・・・

 

【摩天楼…眩しくて涙がとまらない(あれから…)】につづく。
何かが見えるまで。内藤。

 やまやくらぶ秘密の部屋
【ほぼ内藤わたり】-第14球目-

 

 

 

 

 

 

第15球目

 

ここは『やまやくらぶ』秘密の部屋。
更新しても気づかれないので、誰にも知られるはずのないコーナー。
迷い込んだ方も、ココをクリックすればすぐに出ることができます。

 

そして、くれぐれもこのコーナーのことは内密に・・・。

 

このまま読み進める方は、覚悟してください。
このコーナーでは、みなさんに楽しんでいただける自信がございません。
それでは第15回、はじまりはじまり。

 

【これまでの、あらすじ】
村社会でヌクヌクと過ごし、あたかも主かのように振舞っていた男が、
渡米を機に、原寸大の小さなちいさな自分と格闘するノンフィクション。

 

出かければ迷子になり、食事もままならないその姿は、まるで赤子の如く。
そしてそれから1カ月が過ぎた・・・
男はコーヒーを片手に、マンハッタンを闊歩し、ニューヨークライフを満喫していた。

 

いったい男は、どうやってこの巨大な街で生きてきたのか。
小さな自分と、どう向き合ったのか。
このあと、第3話。

 

 

本日のお題はこちら。

摩天楼…眩しくて涙がとまらない(あれから・・・)】 

 

まだ6月というのに連日35℃を記録し、歩いているだけなのに気が遠くなった。
通りの向こうに見つけた、『ファーマシー』とは、
日本でいうところのドラッグストアのことだった。
そこでは、医薬品はもちろん日用雑貨、文具に至るまで全て事足りる。

 

毎日、最寄り駅までのルートを微妙に違えて通っていると、
だんだんと土地勘が養われてくる。

 

バス停、スーパー、パン屋、カフェ、バーなど、
生きるか死ぬかのライフラインはなんとか確保できたが、
信号の押しボタンの場所が判明するまでは、いつも信号無視だったため、
4車線の大通りで、ある意味では命懸けだったといえる。
(ボタンが非常に分かりにくい所にある!)

 

憧れのマンハッタンを往来するには、
Long-Island-Rail-Road(通称:LIRR)という
路面電車を利用しなければならないのだが、これも一筋縄ではいかない。
途中、乗り換えがあるのだ。

 

当時の私が理解した、車内アナウンスは次の通り・・・
『*****駅でこの電車は******です。*****番ホームで後から*****の、*****時発の電車にどうのこうの・・・』

路線図を観ると、いくつか枝分かれしており、
『そのまま乗っていると電車は、この路線に入りますよぉ』
・・・的な事を言っているのだと思う。たぶん。

 

路線図にはきちんと駅名が記載されているのだが、
車内アナウンスでは全く聞き取れない!!
きっと一昔前の、山手線の車内アナウンスみたいに、
独自の口調でしゃべっているに違いない!たぶん。

 

結果、幾度も路線を間違えた。そのたびに、元の駅に折り返して乗り直す。
少し進むと、次の分岐点でまた違う方向へ・・・あぁ・・・。

 

郊外の小さな駅で、夜の8時にポツンと一人、ホームにわたし。
30分待っても電車が来ない・・・
寂しいというより、とても怖かったのを憶えている。

 

外灯から程良く離れた、暗くもなく明るくもない場所で、目立ぬよう風景と一体化していた。
後になって、その場所が危険なエリアだと知り、背筋が凍ったものだ。

 

ようやく帰宅・・・電車の乗り換えごときで、連日ぐったりと疲れる。
それでも私は、何かにとりつかれたかのように毎日マンハッタンに向かったのだ。

 

終着駅のペンシルバニア・ステーション(Penn.Station)は、
マンハッタン島の中央部33rdストリートにあり、
そこからマンハッタン中の観光スポットに、地下鉄でアクセスできる、とても便利な駅。

 

ブロードウェイ、5番街、マディソンアベニュー、セントラルパーク・・・
行きたいところは山ほどあった。
だがそれよりも、今はあの車内アナウンスを攻略しなければ・・・
と、思いつつその日も早めに帰路につく。

 

当時の日記をふりかえると、乗り換えの車内アナウンスを聞き取れるようになるのに、
13日間かかった。
そして17日目には、車掌の雑談まで聞き取っていた。
出会える頻度は少ないのだが、雑談が多い車掌がいて、車内スピーカーを通してよく学んだ。
慣れてしまえば、車内アナウンスは早口でもないし、おかしな口調でもない。自分が至らないだけだと解った。

 

そしてある日、ついにツアーを申し込むことになる。
エンパイア・ステートビルからマンハッタンの夜景を観た後に、
ブルースを聴かせるクラブでディナー、という魅惑的なツアー広告が切っ掛けで。

 

300m上空からの夜景は、ただただ美しく、心に焼きついた。
色とりどりのライティングが、この島全体をあまりにも明るく照らしている。
・・・ふと、寂しさがこみあげ、摩天楼の夜景がぼやけた。
『ニューヨークへ来てよかった・・・』

 

さて、来たからにはタダでは帰れません。
翌日からは、伸びきった髭をそり、スーツに袖を通す。
マンハッタン47thストリートの、高層ビル上階にオフィスをかまえる、
あるジュエラーに会うべく、段取りした。

 

彼とは、その後とても長い付き合いをすることになるとは、その時はまだ...
摩天楼…眩しくて涙がとまらない(完)

 

つづく。
何かが見えるまで。内藤。

 やまやくらぶ秘密の部屋
【ほぼ内藤わたり】-第15球目-

 

 

 

 

 

 

第16球目

 

ここは『やまやくらぶ』秘密の部屋。
更新しても気づかれないので、誰にも知られるはずのないコーナー。
迷い込んだ方も、ココをクリックすればすぐに出ることができます。

 

そして、くれぐれもこのコーナーのことは内密に・・・。

 

このまま読み進める方は、覚悟してください。
このコーナーでは、みなさんに楽しんでいただける自信がございません。
それでは第16回、はじまりはじまり。

  

 

本日のお題はこちら。

もはや殻を破るしか・・・ 

 

内藤です。
みなさんは、読もうと思って買った本を、どのように収納していますか?

 

わたくしの場合、本は買った順番に読むと決めているので、
本棚には正確に買った順番で並べています。
なんぴとたりとも、私の書斎で本の順番を変えてはなりません。
立ち読みも禁止です。順番が変わるから・・・。

 

買い置きの数は、10冊程度になったり100冊を超えたり、絶えず変化しますが、
その本棚を眺めて、面白そうなタイトルから読もう、ということは決してございませんでした。
これまでは・・・。
それがこんなことになるなんて・・・。

 

さて、御多分に洩れず、内藤もiPhoneを購入。
それを機に電子書籍を購入したのが、そもそもの間違いでした。

 

ダウンロードした書籍データはiPhone内の本棚で、かくも美しく並び、
書店で新たに購入した紙の書籍は、私の書斎の本棚に続々と列をなす。

 

さて、困りました。
・・・読む順番がわからなくなってしまいました。

 

次回につづく。
何かが見えるまで。内藤。

 やまやくらぶ秘密の部屋
【ほぼ内藤わたり】-第16球目-

 

 

 

 

 

 

第17球目

 

ここは『やまやくらぶ』秘密の部屋。
更新しても気づかれないので、誰にも知られるはずのないコーナー。
迷い込んだ方も、ココをクリックすればすぐに出ることができます。

 

そして、くれぐれもこのコーナーのことは内密に・・・。

 

このまま読み進める方は、覚悟してください。
このコーナーでは、みなさんに楽しんでいただける自信がございません。
それでは第17回、はじまりはじまり。

  

 

本日のお題はこちら。

おまえはすでに、知っている 

 

内藤です。
ジュエリーデザインは、楽しいし、その気になれば1日にいくつでもデザインできるもの。
で・す・が・・・デザイン画を描く作業となれば、話が違います。

 

1時間に3枚も描けば・・・
『いいかげんにしてくれぃ!誰がこんなデザイン考えたんじゃい!』・・・と。

 

つい先ほども上記のいきさつで、憂さばらしに電気店にでかけました。
そしておもむろにパソコンコーナーへ・・・
プリンターのインクやら、写真用紙やら、細々としたものを物色し、
いざレジへ向かうと、長~蛇の列。・・・で行儀よく最後尾にわたくし。

 

さて、スーパーマーケット同様、電気店のレジ周りに鎮座する魅力的な品々は、
わたくしのハートをワシヅカミにします。
追い込みの品々の中で、本日わたくしの心を刺激したのは、メモリースティック。

 

パソコンなどで制作したデータを持ち運ぶさいに、たいへん便利なメモリースティック。
その容量なんと256ギガバイト!!・・・というPOPと共に陳列されていました。

 

私が使用している、完璧に持て余しているといってもよいメモリーが、容量1ギガバイト。
その256倍ときたもんだ!しかも外観の形状は私のソレと変わりがないので不思議です。

 

頭脳が256分の1でしかないわたしのソレとは、
きっと中に入っているチップが違うのでしょうけども・・・
せめて外観が太いとか、長いとか、あるいは重いとか・・・であって欲しい。

 

このままのペースで技術が進んでいくと、近い将来には
人類の英知や歴史、学んだこと、経験したことにとどまらず、これから知るべきことですら、
小さなチップにデータとして収まってしまうのでしょうね。

 

で、いつの日かそれが人体の一部となったとたん、大きな変化が起こると思いませんか?
まず個人の記憶など、産まれてからの記憶はすべて、
外付け(後付け?)のメモリーが担当します。

 

記憶のデータはモニターなどにつなげて、皆で共有できるとなればさらにおもしろい。
たとえば運動会などを、ビデオカメラで撮影する必要が無くなります。
その晩には、会場に居た各々が居間に集まり、夕食を囲みながら、
目から記憶したデータをモニターに出力して、臨場感タップリ上映会です。

 

徒競争で転倒した、当の本人の視点で映し出される映像など・・・
痛々しくって、ワクワクしません?

 

そして学校の教材から漢字辞典や和英辞典が不要になるのでしょうね。
『今日、初めて習ったことは、既に知っていた』・・・って。

 

次回につづく。
何かが見えるまで。内藤。

 やまやくらぶ秘密の部屋
【ほぼ内藤わたり】-第17球目-

 

 

 

 

 

 

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