デザイン画集
人の顔から生えている、耳を考える。
【K18 ガーネット ピアス】デザイン画
ご覧のデザイン画のように揺れるピアスを実際につけて、
予定通りガーネットが正面を向くことは、
・・・あり得ないと思います、残念ながら。
さて人の耳は、顔の正面に対して真横に生えているわけではなく、
ややナナメ後方に向かって生えています。
すると当然ですが装着したピアスは、
やや横を向くのが自然の成り行きですね。
ところでこの事態ですが、
違和感を感じているのはピアスをつけている本人だけで、
周囲から見ている人には、じつに自然な向きで美しく揺れて見えているわけです。
つけている本人は自身の顔を真正面から鏡に映すので、
やや横を向いたピアスを見ることになってしまう、
というわけです~
答えを探しに、ご依頼主と巡る旅。
【Pt900 ヒスイ ペンダント】デザイン画
宝石たちを何本の爪で留めるのかは、
デザイン全体に影響を及ぼす重要なポイントです。
ご覧のデザイン画ではダイヤモンドとヒスイを、
合計4本の爪で留めるようにデザインしています。
同じ内容の宝石を5本の爪でデザインしたこともありますし、
8本でデザインしたこともございます。
デザイン相談のさいにご依頼主と共にラフ画を描きながら、
さまざまなパターンでお好みを探ります。
・・・そう、探るのです!
私もご依頼主も明確な答えを持ってデザイン相談に臨むのではなく、
アイデアを出し合いながら最高の1点を探るのです。
時には長い旅路になることも覚悟の上で、
ご依頼主と共に今日も私は旅に出ます。
ためしに、私の立場で考えてみて。
【K18 カーネリアン ペンダント】デザイン画
例えばもともとイヤリングであった大粒の宝石を、
2ピース使用してペンダントにする時、
私からご依頼主にお願いすることがございます。
それは、「ダイヤを1個だけ使わせてください」
というお願いです。
小さいとはいえ、ダイヤモンドもタダではありませんので、
お仕立ての費用がその分だけ高くなります。
それでもやはり、ダイヤが必要だと感じます。
試しにご覧のデザイン画のメレダイヤの部分を指で隠してみてください・・・
どうです?
デザインがのっぺりとして、オモチャっぽくなったと感じませんか?
当たり前ですがこのダイヤは絵ですから、もともと輝いたりしないのに、
有ると無いとで全体の雰囲気が驚くほど異なります。
ほら、「この部分にダイヤを1個だけ使わせてください」
ってお願いしたくなるでしょう?
あなたが私の立場だったら!
ときどき寄せられる、こんなご依頼。
【Pt900 ダイヤ リング】デザイン画
私の所へは、
手の込んだ細工を必要とするデザインの依頼が多く寄せられますが、
ときどきシンプルなデザインを要望されるご依頼主もおいでになります。
ご覧のデザイン画のお客さまもそのひとりで、
じつにフツーな6本爪デザインを要望されました。
1.85ctの大きめダイヤを支えるデザインですので、
シンプルデザインがちょうどよかったわけです。
制作工程でも難航することなく、あまりにスムーズに進行したため、
「えーと、ホントにこれで予定通りだっけ?」
などと何度も制作図面を確認し、
逆に気疲れしてしまいました(^_^;)
日々精進いたしますので、どうか。
【Pt900 パール ピアス】デザイン画
2ピースのパールをリーフのデザインでピアスにするご依頼があれば、
たいてい、A案とB案の2種類のデザインを提案いたします。
A案でGOサインを出す方、
B案でGOサインを出す方、
右耳はA案で左耳をB案でGOサインを出す方がおいでです。
さてデザイン提案するさいは、
ご依頼主がA、Bどちらの案に決めるか、
おおよそ見当をつけて現場にのぞんでいます。
これはデザイン相談でご依頼主とじっくり話をして、
私が勝手に見当をつけているだけなのですが、結構当たります。
ところがA案を選ぶと思っていた方が、
予想に反してB案を選んだり、
小ぶりなデザインを選ぶと思っていた方が、
ド派手なデザインを選ぶなど、
ご依頼主の意外な一面を見ることもございます。
2回、3回とご依頼を頂くうちに、
あなたにとって最適なA案B案を提案できるようになります。
どうぞ辛抱強くお付き合いくださいませm(_ _)m
え?
最初から最適な提案をしろって?
・・・まあ、そんなこと言わずに、
どうか辛抱強くお付き合いいただければ幸いです。
今日も、お客様に助けていただいて。
【Pt900 ダイヤ リング】デザイン画
0.84ctのダイヤモンド1ピースと、
メレダイヤ5ピースをご持参のお客様がリフォームを希望され、
リングをデザインしました。
まずは第1段階として、
店頭にあるデザイン見本をご覧いただきました。
数々の見本の中から、
ご覧のデザイン画のリングをベースにアレンジすることが決まりましたが、
課題となったのは5ピースのメレダイヤの配置。
奇数なんですね、困ったことに(^_^;)
左右で2ピースずつ留めて1ピース余らせるか、
左右で3ピースずつ留めて1ピース追加するか。
もしくはご覧のデザイン画のように、5ピースで構成していくか。
さて、
ご依頼主によっては「縁起の良い数」という捉え方で、
この課題をクリアする方がおいでです。
例えば「5」や「7」が縁起がいいからと、
その数だけダイヤをセットするという方々です。
課題であったはずの案件をクリアするだけでなく、
こだわりとしてデザインに付加価値をつけるという見事な解決法といえます。
頭脳派のお客様に助けていただきながら、
今日も上目づかいでデザインしている私(*^^)
自由度が高いとね、みんな悩んじゃうの。
【Pt900 ブラウンダイヤ リング】デザイン画
プラチナでお仕立てするか、
ゴールドでお仕立てするか・・・
今日もご依頼主たちの頭を悩ませる難題であります。
どちらか決定し、ひとたび加工がはじまると、
職人チームはご依頼主の指定した貴金属で、全ての工程を計画し、
作業に取り掛かっていくので、後戻りはできません。
ひと昔前の女性は、
ある時は全身をプラチナジュエリーで飾り、
またある時は全身をゴールドジュエリーで飾ったものです。
まじめに真剣に、時計やメガネのフレームまで統一した配色にしていました。
ところが近頃は、
プラチナ製のチェーンにゴールド製のペンダントを揺らしたり、
左右で異なる貴金属のピアスを揺らす女性たちが、街に溢れています。
規則や常識があれば、迷うまでもなかった事柄なのに、
自由に解放されたもんだから、さぁ大変。
これから生み出すジュエリーを
プラチナで仕立てるべきかゴールドで仕立てるべきか・・・
嗚呼、
今日もご依頼主を悩ませている。
「俺はスゴイ」みたいな言い方してますが。
【K18 ブラウンダイヤ リング】デザイン画
テルアビブ(イスラエル)、アントワープ(ベルギー)、
バンコク(タイ)、ニューヨーク(アメリカ)、
他にも香港やインドなど、
ダイヤモンドの取引先は私の財産と言えるでしょう。
私のご依頼主が探すどんなに珍しいダイヤモンドでも、
世界各地のエキスパートたちがきっと探し出し、私の手元に送ってくれるわけです。
同じように、
各種カラーストーンの取引先も世界各地の精鋭部隊が、
稀少宝石はもちろんのこと、珍妙な宝石まで7日以内で見つけて送ってくれます。
お探しの宝石がございましたら、ご相談くださいませ。
・・・と、
まるで『俺はスゴイ』みたいな言い方ですが、
私が探すのではないわけでして、
スミマセン(^^;)
店員さんをビビらせることができます。
【K18wg ダイヤ ジュエリー】デザイン画
デザイン相談のさいに、
「爪の本数はいかがしましょうか?」
と伺うと、多くの方が
「はっ?そんなこと指定できるんですか?」
というリアクションをされます。
せっかくお仕立てするのですから、
お好みの本数を指定してみるのも、オーダージュエリーの醍醐味ですね。
そしてここで、注目すべきポイントがございます。
ご覧のデザイン画のように、
丸い形状の宝石を5本の爪で仕立てると、5角形のシルエットになってしまいます。
同様に3本爪で留めると3角形に見えます。
あなたが見せたいシルエットにあわせて、爪の本数を指定することができれば、
ジュエリーオーダーの上級者として、
店員さんをビビらせることができます(笑)
理解を得られなかった、あのころ。
【K18 ブラウンダイヤ リング】デザイン画
10年以上も前、
天然色のブラウンダイヤモンドをお客様にオススメしたさい、
「こんな合成石みたいな色付きダイヤ要らないわよ!」
と一蹴されてしまったのを良く覚えています。
今となっては、カラーダイヤもしっかり市民権を得て、
ピンク、イエロー、ブラウン、ブラックなど人工着色のモノを含め、
市場を拡大しておりますが、
当時は価値を認識するのに時間を要する宝石でした。
温かみのあるオレンジブラウンの発色をするダイヤは、
人肌に美しく調和して、じつに優美なたたずまいでありますが、
そのダイヤも市民権を得るまでは、かのような扱いを受け、
来る日も来る日も
ショウケースを内側から照らしていたのでした。