作品集
アナタの心は、すでに答えを出しています。
【pt900 ダイヤ リング】デザイン画

リフォームのご用命で私の所へ来店されるお客様のうち、
じつに半数の方が、
何をつくるか決めずに来店されます。
もちろんその場合は、私の方からお客様にさまざまな提案をして、
お好みを探ることになるわけですが、
そんな中で私が強く感じますのは、【ご自身が何を欲しているのか】に、
気づいていない方がとても多いということです。
やはり、
己を知るのは簡単ではないという事なのでしょう。
自身の内なる声に耳を澄まして、
心から欲しているものを自覚するという行為は、
ある時は楽しく喜びに満ち、
またある時は幾ばくかの苦痛を伴う自分探しの旅。
どんなデザインが好きなのか、
あなたの心は既に答えを出しているから、
あたたはそれに気づくだけ。
あなたは、どちらのタイプが好きですか?
【pt900 ルビー リング】デザイン画

スクエア型にカットされたダイヤモンドは、
ラウンド型のカットよりもおとなしく、上品な光沢を発します。
その為、
インクルージョンとよばれる、ダイヤモンド内部の欠点がとても目立ちます。
ギラギラと輝くラウンドカットであれば、
その内部に多少の欠点が点在しようとも、全く目につきませんが、
スクエアカットの、清純でお上品な光沢の中にあっては、
ごまかすことのできない特徴として、それは鎮座してしまいます・・・。
ところで、
恋人にするとしたらどちらのタイプが好みですか。
ラウンドカットのような人?
それともスクエアカットような人?
何度も何度も、画を描いています。
【pt900 ダイヤ リング】デザイン画

あたりまえのように聴こえるでしょうが、
デザイン画とは、ご依頼主に向けて描かれるものです。
ご依頼主に気にいっていただき、お仕立てのGOサインが出ると、
その画が工房に送り込まれ、待つこと30日・・・
見事に出来上がって私の元へ戻ってくる。
な~んてオートメーションな事態では決してないのです。
実際の現場では
まず、GOサインをいただいたデザイン画を、
工房の【造形師】に向けて描きかえる作業をします。
厚みや幅など、細かに寸法が記載され、
部分部分を3倍程度に拡大した画も描きます。
そのようにしてデザイン外観を造形師に伝えるわけです。
同時進行で、
工房の【石留め職人】に向けて、宝石をどのように留めるかの指示書が作られます。
小さな爪の形や場所が詳しくわかるように
部分部分を4倍程度に拡大した画も描きます。
同時進行で、
工房の【仕上げ職人】に向けて表面処理の指示書が作られ、
部分部分を5倍程度に・・・
これがジュエリー制作の実際です。
作品が出来上がる頃には、
目隠ししながら一筆書きで描けるほど画が上達しています。
もう「くずダイヤ」とは呼ばせない。
【K18pt900 ルビー リング】デザイン画

小粒のダイヤモンドの事を我々は【メレダイヤ】と呼びますが、
ある年代以上の女性陣の中に、
それを【くずダイヤ】と呼ぶ方たちがいます。
『小粒すぎて価値が無い』とでも言わんばかりの悲しい表現ですが、
私のいい加減な(笑)統計によりますと、
65歳以下の女性では、この【くずダイヤ】という表現は激減し、
45歳以下になると【くずダイヤ】という言葉そのものを、ご存じでないようです。
現在の65歳以上の女性たち、
つまりバブルの絶頂期にイケイケドンドンだった女性たちが、
なぜ【くずダイヤ】という言葉を生みだしたのか、
今後の私の統計にご期待ください。
さて、バンコクでカットした形状が美しく整った【メレダイヤ】を、
20ピース密集させて留めると、それはそれは美しい輝きを放ち、
メインストーンであるルビーを華やかに演出します。
その美しさを見たら、
もう【くずダイヤ】だなんて言えないと思いますが・・・
でっかい宝石、つけちゃいました。
【K18 パール ブローチ】デザイン画

こちらは7,8年前にいただいたリフォーム依頼のデザイン画です。
その時にお客さまが持参されたのは、
紛失して片方だけになってしまったベビーパールのピアス。
その小さなパールをペンダントにしたいとのご要望でした・・・
で、40分後に決定したデザインがこの1枚でございます。
リーフから下の部分は、枝のデザインから取り外して、
ペンダントとして使用できる仕掛けです・・・
という解説よりも、もっと気になるコトがありますよね。お察しします。
どういう流れでこういうデザインに至ったのかは・・・
また今度お話いたしますね(^-^)/
できれば、早めに対処しましょうね。
【pt900 ダイヤ リング】デザイン画

『リングがどうしても変形してしまう』
とのお悩みが寄せられます。
そもそも断面が楕円形の指に、円形のリングを装着しているのですから、
自然な成り行きといえます。
ご覧いただくとわかるのですが、
親指なんかものすごーく平たい楕円形ですよね!
最初から楕円形に仕立ててあればいいものを、円形で販売しているものだから、
変形してくるとまるで壊れてきたように感じますね。
さて、このデザイン画のように山ほど宝石が留められているケースでは、
変形がおこらないように注意が必要です。
宝石たちは小さな爪で留められている為、変形がすすむと爪がゆるんで、
宝石がはずれてしまいます。
ですがご安心ください。
歪んでしまったリングも、初期の段階であれば修正できます。
これは人の心と同じですね。
ダイエット・ジョギング・禁煙などなど自らの誘惑に負けて断念しそうなときも、
それが初期の段階であれば、簡単な矯正で再教育する事が出来ますね。
ですがこの段階を逃すとリバウンドは想像を絶し・・・
まぁ、もうご存じですよね。
カワユク描いてほしいですか?
【pt900 サファイア リング】デザイン画

石の中にスターという光学現象が見えるサファイアがありますが、
それは巧みな研磨技術を駆使して、サファイア結晶内の性質を、
私たちが楽しめるようにカットされたものです。
光を当てると、とても美しい6条の光の筋が楽しめます。
ですがそれは繊細な光の現象なので、
宝石に模様がはいっているような、はっきりした筋ではありません。
さて、
お客さまがリフォームのご依頼で私の所へお持ちになった、
大切に大切にしているスターサファイアを、紙の上に描写しなければいけないとき、
その繊細な光の現象を、少なからず強調して描かなければいけない状況に至ります。
するとここで、倫理上のジレンマが生じますね・・・お察しの通り。
ところで皆さんは、
似顔絵を描いてもらう時、美人に描いて欲しいですか?
それとも・・・
マッタク問題ゴザイマセン。
【pt900 ダイヤ リング】デザイン画

リングのサイズは皆さまそれぞれに好みがあります。
きつめが好きだったり、ゆるめが好きだったり・・・。
さて、仕立てる側の私にとっては、
サイズはデザイン上かなり重要です。
例えばこのデザイン画のように、
サイズが#9.5のお客様の指に適したデザインの幅や、
宝石の配置というものを研究し、
また使っていただいたお客様の声をノウハウとして蓄積しています。
ジュエリーデザイン依頼をするさいには、
デザイナーがこれまでにどれ程のノウハウを蓄積してきたか計ってみるのも、
オーダー成功の近道かもしれません。
ご自身が最も心地良いと感じるサイズで満足度100%のリングをお仕立てくださいね。
サイズは細かく指定して全く問題ありません。
私のお客様なんて#9.25とか#9.14とか平気で言ってきますから・・・(汗)
だれに頼んだらいいんでしょうか。
【K18wg ガーネット ペンダント】デザイン画

ジュエリーをつける方もつけない方も、
ご自身の誕生石だけは、多くの皆さまがご存知です。
「ジュエリーにはあまり興味がないからほとんど持ってないわ・・・」
と仰る方ですら、ご自身の誕生石がエメラルドであることは知っておいでです。
そんな誕生石の中の、
不人気でワースト1.2をあらそう【ガーネット】という宝石ですが、
「色が中途半端」、「暗くて地味」、「名前が可愛くない」など、
実に可哀想な言われよう・・・。
当然のこと、1月生まれの皆さんは、誕生石の話題が嫌いですね。
そんな1月生まれの皆さまに、
グリーンのガーネットや、オレンジのガーネットをおすすめしたり、
お花のような可愛いモチーフでデザイン提案したりするのが私の務めなのですけど、
ひとたび心を巣食ったネガティブなイメージを追い払うのは、なかなか難しく・・・。
「あのぉ~、もしできましたら別の宝石に替えて頂けませんかね、1月の誕生石」
・・・って誰に頼んだらいいのでしょう。
最後まで歌えないこともございます。
【K18 シトリン リング】デザイン画

これはかなり昔に描いたデザイン画だと思います。
憶えていませんから・・・。
「大粒のシトリンをピタリと包む器をつくり、
そこにこのシトリンを留めこむデザインはいかがでしょう。
シトリンの器は3本の柱で支え、
それぞれの柱には1/20ctサイズのダイヤモンドをあしらいましょう」
・・・なんて事を言いながら描いている自分の姿が思い浮かびます。
着彩が完了していないところから察するに、
描いている最中でお客様からダメだしが出たのでしょうね、きっと。
カラオケの採点機能にもコレに似たのがありますよね!
点数が低いと最後まで歌わせてもらえないっていう・・・


